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2011/06/09

[SET] Monosynths Dub

youtubeにアップした『Monosynths Dub』というクリップの解説です。


クリップのURLはコチラ。
http://www.youtube.com/watch?v=NPvbeKa35cM


これまでこのブログにアップしたセッティングの中では一番機材を多く使ったセッティングになっています。
信号の流れはこうなっています。


Monosynthsdub_setting1
※画像クリックで拡大表示されます。If you click this image, a big image can be seen.

今回はいつものようにドラムマシンなどをシステムマスターにするのではなく、RolandのSBX-80というシンクボックスをメインにしてシステムを構築しています。使用機材は以下の通り。


【使用機材・Machines】
Roland : SBX-80 (シンクボックス Syncbox)
Roland : TR-707 (ドラムマシン Drummachine)
Roland : TR-606×2 (ドラムマシン Drummachine)
Roland : SH-101 (アナログモノシンセ Monosynth)
RolandDG : CMU-810 (アナログモノシンセ Monosynth)
FUTURERETRO : REVOLUTION (アナログモノシンセ Monosynth)
YAMAHA : ED-10 (アナログ音源ドラムパッド AnalogDrumPad)
audio-technica : AT-DS30 (サンプラー&サイレンマシン sampler n' sirenmachine)
CASIO : SK-1 (カシオトーン casiotone)
Pioneer : CDJ-1000 (CDJ)
TechnoSaurus : Cyclodon(アナログシーケンサー analogsequencer)


見た目はこんな感じですね。


Monosynthdub_set01


今回はこのセットで電子dubっぽいものを作っていますがドラムパターンやテンポを変えるとアシッドハウス的なトラックも作れます。音出しテストの際に同じセッティングで作ったトラックがありますのでよろしければそっちもご参考にドウゾ。


tviderにアップした音声トラックです
http://tvider.com/view/56298


では今回のMonoSynthsDubのほうに話を移しましょう。

まずはこのトラック名についてですが『モノシンセダブ』と名づけています。モノシンセというのはモノフォニックシンセサイザーの略です。ではモノフォニックシンセサイザーとは何かというと乱暴に言えば和音(ポリフォニック)の出せない単音(モノフォニック)発声シンセサイザーの事です。つまり複数の鍵盤を押してもそのうちの1音しか発音できないシンセサイザーなんです。主に1970年代~1980年代前半のシンセサイザーはテクノロジーが追いつかず単音発声しかできないものが普通だったのです。しかしながら自分は電圧によってアナログ回路が作り出すそういったモノ音声にとても魅力を感じており、その気持ちよさを感じたいという狙いを持って作ったのが今回のクリップでした。ちなみにSH-101、CMU-810、ED-10、REVOLUTIONという4台のモノシンセを使用しています。正確にはED-10はドラムパッドですがアナログシンセとしてとらえています。というか我が家ではドラムパッドとして叩いて使う事はほとんどありません(笑)


さて、前述したようにこのセッティングのマスターはSBX-80です。このマシンはRolandから1982年か1983年に発売されたプログラマブルタイプのシンクボックスです。


Monosynthdub_set03


Monosynthdub_set06


1982年というのはMIDIという規格が世界的に統一された年です。そんな時代のプロダクトのため、このマシンにはMIDI OUTとDIN SYNC OUTが2系統づつついています。つまりSBXからの信号で4つのマシンを同期させる事ができるワケです。1つのマシンにMIDI OUTとDIN OUTを持っている、現在では珍しい仕様なんですよね。今回のセッティングでもその4系統をフルに使っています。


Monosynthdub_set07


MIDI OUTとDIN SYNC OUTを併せ持つ仕様や筐体のカラーリング、ボタンの形状などを見るとTR-909と合わせて使ってくださいと言わんばかりです。下の画像は拾ってきたものでウチの環境ではありませんがどうですか、このハマり具合。それぞれのマシンのサイドパネルのグレーの色味やオレンジ色のRolandロゴの統一っぷり、更に2台のマシンの操作板面の傾き角度もピッタリ!(笑)


Sbx80_tr909


よく「TR-606を買うとTB-303が欲しくなる(セットで使いたい)」という話は聞きますが、まさにそういったハードウェアフリークスの心をくすぐるデザインになっていますよね。
1980年前半のマシンでありながらタップでBPM(テンポ)の変更が出来たり、外部からの音声入力クリックに合わせてシンクできたりと(現在ではKORG社のMonotribeに同様の機能がありますね)いろいろな魅力を持っています。アイデア次第ではとても現代的に使えるマシンだと思います。なお当時の販売価格は198,000円。なかなか高価であったため個人ユースよりも主にスタジオ等で利用される事が多かったそうです。


では時間軸に沿ってクリップについて説明していきます。

まずド頭で入ってくるのはCASIOのSK-1です。


Monosynthdub_set08


SK-1にはいろいろな魅力があると思いますが、コイツから出てくる電子ビートはスプリングエコーをかけてやるととてもスペイシーな雰囲気になります。SK-1に興味のある方は以前のエントリーで扱っていますのでそちらをどうぞ。


http://caknobs.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/drum-machine-fa.html
※このエントリーの最後のほうにSK-1の説明があります。


SK-1の音声にぶつけるようにSBX-80のSTARTボタンを叩いて全体のシーケンスをスタートさせています。
ここからは気分、ノリ、思いつきといった要素でdubwiseしています(笑)

そして今回初めてセットに混ぜたのがaudio-technicaAT-DS30というマシンです。90年代後半ごろだったと記憶していますが、audio-technicaがDJギアを販売していた時期がありました。DJミキサーや3D音像エフェクターなどラインナップにありましたよね。そんな流れの中で発売されたのがこのマシンなのですがあまり市場で見かけることは少なかったように思います。生産台数も少なかったのでしょう。機能としてはサンプラーモードとサイレンマシンモードを切り替えて使うマシンです。2つのモードを混在させて使う事はできません。


Monosynthdub_set09


Monosynthdub_set10


クリップの2'01"あたりからコイツをトラックに混ぜています。
まずはサイレンモードで使い、ディレイやリバーブをかましています。そして2'16"のところでサンプラーモードに切り替えて遊んでいます。4つの緑色の丸ボタンにそれぞれブレイクビーツを振り分けてTAPしています。このサンプラー部分の同時発音数は1音です(笑)。例えばAのボタンを押して音を出している時は残りのB、C、Dボタンを叩いても音は鳴りません(先行音優先)。サンプリングした音ネタはピッチを変更できる仕様になっています。DJが現場でかけている曲に即興でBPMを合わせて使うイメージですね。残念なのはこのピッチ調整がサイレンモードの音のほうには掛からない(効かない)事です。ピッチフェーダーをいじることでサイレン音もぐねぐねピッチ調整できればかなり使えるサイレンマシンだったと思います。
※そういう意味では厳密にはサイレンマシンとは言えないかも知れません。正しく表現するならば単純な『サイレン音プレイバックマシン』ですね。
このマシンは最近ハードオフでジャンクで置いてあるのを見つけて購入したものなのでまだまだ練習中といった感じです。練習風景の様子を動画で残しましたので、このマシンに興味のある方は以下のクリップをどうぞ。


audio technica AT-DS30 Test tap from synccable on Vimeo.


ひとつ注意点です。
もし中古市場やオークションでコイツを見つけて購入を考える際にはアダプターが付いているかを確認する事をお勧めします。このアダプターのプラグ部分(機材本体に接続する端子部分)の形状がちょっと特殊で『センターピン』のあるタイプなので適合するアダプターを別途見つけるのは骨が折れると思います。


Monosynthdub_set11


サンプラーで遊んだあとはしばしアナログシンセのフィルター開閉とミキサー卓AUXからのエフェクトによって展開を作っています。
例えば4'59"のところではED-10の音をRolandのディレイSDE-2000に送り、その音のフィードバックを調整して約1分間フィードバック音を引っ張っています。つまみのついたディレイマシンはこういうふうにも遊べるので楽しいですね。

SDE-2000のフィードバック音が消えた後、6'08"からのメロディーにゆれを作っていますが、このビブラートはCMU-810のLFOを使って作ったものです。

そして7'10"辺りからフェードインしてくるクリックカウントはSBX-80についているメトロノームの音です。SBX-80はこのクリックカウントの出力端子を備えているのでラインで音を録ることができるんです。


Monosynthdub_set05


このピッコッコッコというカウント音=システム全体のクロックのノリと捉えてください。このノリに準じてマシン達が同期しているワケです。

クリップ終盤の8'10"辺りからはタイトル通りモノシンセ音をメインにした展開を作っています。モノシンセ音好きの方は是非そこからのオシレーター音の絡みもお楽しみください。


以上、Monosynths Dubのセッティング解説でした。

モノフォニックシンセ万歳!


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